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2018/03/01

第6回卒業式

Tweet ThisSend to Facebook | by:H.nakata

卒業式当日の玄関
 世界に誇る「鳴門の渦潮」が最も雄大な姿を見せる季節になり、「おもてなしの心」の始まりの地となる「四国遍路」にも春の気配を感じる今日の佳き日に「徳島県立鳴門渦潮高等学校 第6回 卒業証書授与式を挙行するにあたり、PTA会長 川本優(ゆう)子(こ)様、鳴潮会会長 川田 修(おさむ)様、学校評議員 秋山敬子(ゆきこ)様をはじめ、多数のご来賓・保護者の皆さまのご臨席を賜り誠にありがとうございます。卒業生の輝く前途を祝福し、激励いただけますことは卒業生はもとより、在校生・教職員一同この上ない喜びであり、心から厚くお礼申し上げます。


  ただ今、スポーツ科学科58名、総合学科158名、計216名の皆さんに卒業証書を授与いたしました。ご卒業おめでとうございます。これまで深い愛情をお子様に注ぎ、慈(いつく)しんでこられた保護者の皆さまにおかれましては、今日の日を迎えて感慨もひとしおのことと拝察いたします。心より祝福いたします。
 
 世界各地では、人間の尊厳を踏みにじる戦争やテロ、想像を絶する自然災害、経済状況の悪化による餓死、自殺など厳しい現実があります。誰もが平和で安全な国際社会を望んでいるにも関わらず、今もなお、イラク問題や朝鮮半島問題など、国際的な緊張関係が続いています。国内においても、ITの進化、少子高齢化、グローバル化等が急速に進行する中で、安全保障問題や災害支援、働き方改革や地方創生など課題が山積しています。


 このような中、先日、ピョンチャンで冬季オリンピックが開催されました。日本代表選手の活躍を見て、大きな感動を覚えた人も多かったと思います。 逆境やプレッシャーを味方にして完全復活したフィギュアスケート男子の羽(はにゆ)生(う)選手、カーリング女子の5人目の選手として人知れず裏方に徹して支え続けた本(もと)橋(はし)選手、レース後に勝者と敗者が互いに称え合う小(こ)平(だいら)選手と李(い)相(そん)花(ふぁ)選手の姿など演技や試合以外の場面を知ることで、より一層胸が熱くなりました。スポーツマンシップや武士道精神の素晴らしさを改めて感じさせられ、選手たちに尊敬と感謝の気持ちでいっぱいになった国民は多かったのではないでしょうか。


 君たちも、渦潮高校にたくさんの感動と情熱を記憶と記録に残してくれました。開校以来の念願であった日本一のアスリートを輩出するいうことも、髙木智帆さんが「U20日本陸上選手権大会の円盤投競技」で成し遂げてくれました。また、愛媛国体では、ウエイトリフティングの瀬尾悠太君と小林勇太君、水泳の幸田太一君の3人が入賞という快挙も果たしました。四国一の女子サッカー部は、全国の強豪校を破りベスト8という新しい歴史を創りました。ゴルフの伊藤さんや弓道部も全国上位の成績を残し、他の部活動も全国大会や四国大会に出場して活躍しました。夏の甲子園では渦潮高校として初めて出場することもできました。真夏の炎天下で最後まで諦めない選手たちを全校生徒で応援するという貴重な体験を通じて、渦潮高校としての「一体感」を味わうこともできました。勝っても負けても、皆さんは、最後までひたむきに戦い続けました。「堂々たる敗者、謙虚なる勝者」を、これからの人生の場面でも実践してほしいと切に願っています。


 また、全国放映された鳴門市大道銀天街の「Uzu Cafe」の活動は、地域の方々に大変喜ばれながら地域活性化の一(いち)翼(よく)を担(にな)う一方で、生徒たち自身が地域社会とのふれあいの中で成長していることを実感しました。キャリア教育の一環として行った「産業社会と人間」や「総合的な学習」の中での社会人との交流体験、「撫養街道を歩く」「ヴォルティス学園祭」などの校外での学習活動、全校生徒で行った「課題研究発表会」などが充実したものになってきているのも、君たちの努力の積み重ねであると思います。このような活動を評価され本年度「文部科学大臣表彰」を頂くことができたことも大変喜ばしいことでした。卒業後も「あらゆる仕事が社会や人のためになっている」ということが実感できる日が近いと思います。

 
 このような君たちが、私の誇りです。
    新しい船出に向けて、大きな帆を高らかに挙げて鳴門海峡に漕ぎ出(い)でて、胸を張って太平洋に突き進んでいく君たちの姿を想像します。今まさに、本校で培ってきた校訓の「自主・至誠・躍進」の心をオールに込めて、真っ正直に、一(いち)途(ず)に、何も恐れず漕ぎ進んで行ってください。


 そして、君たちの未来は、心の持ち方ひとつで希望に満ちて光り輝いていくことを心に刻んでおいてください。今、ここに思いどおりの道を歩もうとしている人とそうでない人もいます。しかし、君たちは悩んだり相談したり努力する中で、最終的には自分で決めてここにいます。「花は与えられた所で花となる」といいます。自分で決めた後は、これから進む場所で誠心誠意、一所懸命に頑張ることが何よりも大切です。そのことが、次の夢や目標に必ず繋がって自分の花となっていきます。与えられたところで頑張るとは、耐えて辛抱することも必要です。


 「雪に耐えて梅(ばい)花(か)麗(うるわ)し」とは西郷隆盛の言葉です。お金や名誉より義理・人情を優先した大リーグでも活躍した広島カープの黒田博(ひろ)樹(き)投手の座右の銘でもあります。雪に耐えて辛抱した時を経たからこそ梅の花は美しく麗(うるわ)しいのだという意味です。また、逆に美しく麗(うるわ)しくなるには、耐える時期を経験しなければならないとも言えます。これから、君たち一人ひとりが梅花のごとく麗しく咲くためにも、渦潮高校生らしく明るくたくましく努力や辛抱を惜しまない人に成長していくことを祈念しております。


 結びになりましたが、ご来賓・保護者の皆さま、これまで本校の教育活動に多大なご尽力とご支援を賜りまして、誠にありがとうございました。「鳴門渦潮高校」の卒業生として、君たちが母校や郷土に愛着を持って、誇りと自信を胸に社会や人のために貢献できる人となり、幸多き人生を送ることを祈念して式辞といたします。

                                                                                                                            2018.3.1


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